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史上最長の政府閉鎖を経て、米国特許商標庁長官からのメッセージ

  • IPBIZ DC
  • 11月17日
  • 読了時間: 3分

特許庁長官メッセージ

ジョン・A・スコイヤーズ


米国特許商標庁(USPTO)は、連邦政府全体の業務再開を心より歓迎いたします。まず、休暇なしで職務を全うし、国を守り、安全を支えてくださった皆様に深く感謝申し上げます。


その一方で、USPTOはこの43日間も変わらず通常どおり業務を継続し、むしろ加速させることができました。これは、すべての職員の皆さまの専門性、忍耐力、そして揺るぎない献身のおかげです。私たちは、連邦政府の中で唯一、完全な業務能力を維持し、アメリカのイノベーションを止めることなく支え続けました。


USPTOが閉庁期間中も業務を継続できた背景には、慎重な財務管理と透明性の高い報告、そして手数料収入によって形成された強固な予備資金があります。新年度開始時点で10億ドル強あった予備資金は、閉庁期間終了時には約6億ドルとなりましたが、これにより12月24日まで、そして必要に応じてそれ以降も業務を継続できる体制を確保することができました。日々のキャッシュフロー分析に基づく堅実な運営は、私たちに寄せられる発明家・企業・起業家の皆様の信頼に応えるものです。


この期間、USPTOは単に業務を維持しただけではなく、大きく前進しました。特許部門では「ASAP! AI-Assisted Search Pilot」を開始し、クレームセット審査の効率化を進め、数万件規模のバックログ削減を実現しました。商標部門では9万2千件を超える出願や多数の更新案件を処理し、米国の商取引とブランド活動の停滞を防ぎました。さらに組織全体でも、出社体制の移行、新規審査官のオンボーディング、FY26の業績評価制度の改善、そしてFY25の業績賞与の早期支給開始など、内部強化を着実に進めています。


この数週間で明らかになったのは、USPTOを支える基盤が「レジリエンス」と「創意工夫」であるということです。どのような状況下でも、私たちは米国のイノベーションを守り育てる役割を誇りを持って果たし続け、ステークホルダーからも高い信頼を得ています。

通常業務が再開された今、私たちはこの勢いをさらに発展させていくことでしょう。職員の皆さまが示した専門性と団結力こそ、USPTOの真の強みです。イノベーションは止まりません。私たちもまた歩みを止めることはありません。


ジョン・A・スコイヤーズ

米国商務省 知的財産担当次官米国特許商標庁(USPTO)長官


今回の長官メッセージは、前例のない政府閉鎖期間においても、USPTOが信念と責任感を持って業務を継続したことを強く示すものです。特に、10億ドルを超える予備資金を有し、閉鎖後も約6億ドルを残した堅実な財務運営は、手数料で成り立つ独立運営機関としてのUSPTOの強みを象徴しています。また、閉庁期間中にも関わらず、特許審査の新たなAIパイロットプログラムの開始、商標出願処理の安定した推進、バックログ削減など「止まらないイノベーション支援」を体現した点は注目すべき成果です。


本メッセージから伝わってくるのは、単なる業務継続以上に、USPTOが国全体のイノベーション・エコシステムを支える重要な機関として、強い使命感と機動力を備えているということです。長官は、全職員が一丸となって難局を乗り越えたことに深い感謝を示すとともに、今後の業務に対しても揺るぎない自信と期待を寄せています。

 
 

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