USPTO、米国外所在の特許出願人・特許権者に登録特許実務者による代理を義務化する規則改正案を公表
- IPBIZ DC
- 1月6日
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米国商務省・米国特許商標庁(USPTO)は、特許出願人および特許権者のうち、住所(自然人)または主たる事業所(法人等)が米国または米国領内にない当事者(以下、米国外所在の出願人/発明者・特許権者)について、登録特許実務者(登録特許弁護士・登録特許代理人等)による代理を必須とするため、特許実務規則(37 CFR Part 1)の改正を提案しています。USPTOは、この代理人必須化により、米国の運用を国際標準に近づけるだけでなく、手続運営の効率とコンプライアンスを高め、虚偽申請等への対応力を強化できると説明しています。
本提案の背景としてUSPTOが挙げているポイントは、第一に他国審査当局との調和です。多くの国では、外国出願人が現地の資格者(代理人)を通じて手続を行うことが義務づけられており、米国でも同様の枠組みを導入することで、国際的に整合した出願・権利管理の実務に近づける狙いがあります。第二に審査の効率化であり、代理人を付けずに本人が直接手続する(pro se)ケースでは、方式不備や手続上の行き違いが生じやすく、USPTO側の事務処理や審査官対応に追加コストが発生しやすい点が課題とされています。第三に法令・規則の順守強化で、登録特許実務者が関与することで、手続要件に沿った専門的な提出が期待でき、制度上求められるルール遵守の実効性が高まるとしています。第四に**不正・虚偽申請の防止(詐欺抑止)**であり、登録特許実務者はUSPTOの職業倫理規則や懲戒制度の対象で、調査への協力義務等も負うため、虚偽の陳述や不正確な実体情報の記載、虚偽の資格・ステータス主張(例:手数料減免に関わる不適切な申告)といったリスクを低減し、制度の信頼性を高められると説明されています。
運用面では、代理が必要となる案件について、補正や応答書、出願人情報(ADS)、情報開示(IDS)、各種請願(優先審査申請等)などの提出書面は、原則として登録特許実務者の署名がなければ受理・記録されない方向で整理されています(他方で、発明者宣誓書など、性質上特定当事者の署名を要する書面は例外とされます)。また、特許権者が法人等である場合の代理人要件も明確化され、成立後の局面を含めた手続の適正化を図る内容となっています。
本提案はパブリックコメントの対象で、意見提出期限は2026年1月28日です。コメントは政府の電子規則制定ポータル(regulations.gov)から、ドケット番号「PTO-P-2025-0008」を検索し、該当案件の「Comment」機能を通じて提出します。提出内容は公開されるため、公開を望まない個人情報(住所・電話番号等)は記載しないことが推奨されています。




