USPTO、特許付与証のセレモニアルコピーをオプトイン方式へ移行 ― 2026年3月9日開始
- IPBIZ DC
- 1 日前
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米国特許商標庁(USPTO)は、2023年4月18日に紙の特許証の発行・郵送を終了し、電子特許付与(eGrant)へ完全移行しました。これに伴い、これまで全ての特許権者に対して、記念用としてのセレモニアルコピー(儀礼用特許証)が自動的に送付されてきました。しかし、多くの出願人から「セレモニアルコピーを利用していない」「必要な場合のみ受け取りたい」といった声が寄せられていました。
こうした利用者のフィードバックを受け、また需要に即した効率的なリソース配分を行うため、USPTOはセレモニアルコピーの提供方法を見直し、今後は希望者のみが受け取れる「オプトイン方式」を導入します。この変更により、年間約250万ドルの印刷・郵送コスト削減が見込まれており、USPTOはその分のリソースを、利用者にとってより重要なサービスへ振り向けるとしています。
新しい運用は2026年3月9日から開始されます。同日以降、特許付与時にセレモニアルコピーを受け取りたい場合は、発行料支払い時に提出するPTOL-85(Part B)において、「Ceremonial Copy」のチェックボックスを選択する必要があります。これ以降は、オプトインした出願人、または2026年3月9日以前に発行料を支払った出願人のみが、セレモニアルコピーを受け取ることになります。
なお、新制度の対象となる出願で、発行料支払い時にチェックを入れ忘れたものの、後からセレモニアルコピーを希望する場合には、一定の救済措置が設けられています。2026年6月9日までに、特許番号を明記した上でeGrants@uspto.gov宛にメールで申請すれば、適切な申請と判断された場合に限り、登録されている連絡先住所へ1部のみセレモニアルコピーが送付されます。
改めて強調されている点として、法的に有効な正式な特許付与文書はあくまでeGrantであり、セレモニアルコピーは記念的な位置づけに過ぎません。プレゼンテーション用コピーや認証謄本など、その他の公式コピーは、従来どおりCertified Copy Centerから取得可能です。eGrant自体は、引き続きPatent Centerを通じて閲覧・利用することができます。
今後、米国特許出願を行う企業や代理人にとっては、発行料支払い時の手続において、セレモニアルコピーの要否を明確に判断・管理することが重要になります。




