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USPTOによる新たな審査効率化施策「PIERパイロットプログラム」の導入について

  • IPBIZ DC
  • 4 日前
  • 読了時間: 2分

米国特許商標庁(USPTO)は、特許審査の効率化および審査待ち案件の削減を目的として、「PCT Informed Examination Request(PIER)パイロットプログラム」を導入することを発表しました。本プログラムは、PCT国際段階で作成された調査報告書や見解書を踏まえ、出願人自身に審査の進行可否を判断させる新たな枠組みです。


本プログラムへの参加は出願人から申請するものではなく、USPTOが未審査のPCT国内移行出願の中から対象案件を選定する仕組みとなっています。そのため、出願人は自ら参加申請や離脱を行うことはできず、選定された場合にのみ対応が求められます。


対象案件に選ばれた場合、USPTOは国際段階の成果物(ISR、WO、IPRP等)を参照した「情報提供要求(Requirement for Information)」を発行し、出願人に対して今後の対応方針を示すよう求めます。出願人は、審査を進めるか、最長12か月の審査延期を選択するか、または出願を明示的に放棄するかのいずれかを選択しなければなりません。この応答は、USPTO指定の様式である「PTO/SB/478」を用いて行う必要があり、同フォームには該当する選択肢をチェック形式で明示する仕組みが採用されています。


特に審査を進める場合には、当該フォームを通じて意思表示を行うことで、案件は審査官の審査待ちリストに組み込まれます。また、必要に応じて予備補正を行い、審査に適した状態へ整えることも可能です。一方、審査延期を選択した場合は、追加費用なしで最大12か月間の猶予が与えられ、その期間中に発明の事業性や権利化の必要性を再検討することができます。なお、指定期間内に適切な応答がなされない場合、出願は放棄されたものとみなされる点に留意が必要です。


USPTOは、本プログラムを通じて出願人の意思決定プロセスを審査制度に組み込むことで、不要な審査の削減や審査品質の向上を図るとともに、制度全体の効率改善への効果を検証する方針です。PCT出願を活用する企業や実務家にとって、本制度は審査戦略に直接影響を与える重要な施策であり、今後の運用動向が注目されます。


 
 

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